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【第649回】計画は細かく分解する
多くの会社が売上の「年間計画」は立てるものの、月ごと、週ごと、日ごとの売上計画まで立てません。人間不思議なもので、あまりにも身の丈を越える数字を出されると最初から「無理」というイメージが付いてしまい本来持つ力を発揮するどころか委縮してしまい本来の力の半分も出せなくなる場合があります。わたしもサラリーマン時代、当然売上計画はあったのですが、営業会社であった故にその計画の立て方はなかなかえげつなく、「前年粗利の10%up」という目安で計画を組んでいたのですが、仮に粗利で¥1,000万稼いだとしたら翌年は¥1,100万稼がなくてはいけない、その翌年は¥1,210万…という感じでどんどん自身の計画が増えていくのです。(実際会社から求められる粗利額はもっともっと多かったですが)「去年よりも¥100万もの「粗利」を上げないといけない」売上でいくと¥100万の粗利を捻出するためには約¥300万ほど売り上げを増やさないといけません。ただこれも「¥300万」と聞くと大きな数字ですが、12ヵ月で割ると一月あたり¥25万。これも一日で考えると約¥8,000。という感じで、最初の年間¥300万ですらも一日に換算すると¥8,000程度なのです。¥300万稼ぐのと¥8,000稼ぐのでは動き方が全く違ってきます。一気に¥300万稼ぐのであれば売上単価の高いものを取り扱う必要があるのですが、¥8,000売上を伸ばすのであれば純粋に売上を伸ばすだけではなく、ときには交通費を見直すだけでもなんとか捻出できるのです。とにかく計画は細かく分解する。必ず達成できるよう行動戦略を細かく立てる。これこそが必ず計画を達成するために大切なことなのです。どんぶり勘定やってる限り、なかなか計画達成は難しいんじゃない?
【第648回】人手不足問題
現在業種問わずたくさんの企業で「人手不足」が問題とされています。政府が率先して進めている最低賃金upの取り組みが悪い方向に進んでいて、時給が上がる→少ない労働時間で稼げる→ただ扶養控除の兼ね合いがあり結果働ける時間が少なくなってしまう→人手不足に繋がっているのも原因かと思いますが、根本的な問題は出生率の減少。最近NHKの特集で「人手不足に対しての各種企業の対応」という特集が組まれていたのですが、どの企業も人員をありとあらゆる手を使い「取り合っている状態」。正直「アホじゃねぇの?」と思いました。大切なことは人員が少ない→その中で人を集めることに力を入れるではなく、人員が少ない→少ない人員で回せる仕組みを考えるという「今の現状を受け入れ相応しい対策をする」ことがビジネスの鉄則にも関わらず根本的なところをみんな分かっていない。例えば昔の大工さんや職人さんは「今あるもので仕事をする」ということが根本に教育されていました。「職人は道具を選ばない」という言葉がそれです。今ある環境で自身の知識と技術でベストを尽くす。この基本を分かっていないから「もっとたくさん人を入れる」「もっとたくさん設備投資する」という「もっともっと地獄」に陥ってしまうのです。結論から言うとみんな「欲しがり過ぎ」なのです。「もっと売上が欲しい」「もっと他者から評価されたい」「もっと人よりよく思われたい」、もっともっともっとが結果自身の身を滅ぼすのです。人手不足問題の向き合い方の一つとして少ない人員でどう回していくか。会社の終わりをどう持っていくか?と考えるのも一つの手なんじゃない?
【第647回】教えてくれる人より一緒に考えてくれる人
今日たくさんの情報が世に溢れています。YouTubeやHP、SNSで大抵の知りたいことはすぐ手に入る時代。弊社は「コンサルタント」という業種にカテゴリーされるのですが、クライアント様、ご相談いただく方全員にお伝えさせていただいていることは「コンサルと契約しちゃだめですよ」ということです。理由としては、世の経営コンサルタント、マーケティングコンサルで本当にまともな人が非常に少ないことと、先日もインスタグラムの広告で「すぐに集客が出来る方法!」という広告を流している会社があったのですが、その会社のフォロワー数はなんと33人。そもそもお前が人を集められていないだろ!というツッコミが入ることすら予想できずに広告を流してしまう浅はかさ。ただ、困っている側は藁にも縋る想いなので、当然普段なら騙されないことに騙されてしまうといった悪循環。今後従来型のコンサルタントは益々不必要になってきます。月1回訪問し、分厚い資料でそれっぽく見せ、夜会食して月の顧問料¥30万!絶対いらないですよね。そんなエセコンサルよりも「一緒に考えてくれる人」「一緒に本気で悩んでくれる人」の方がよっぽどお金も時間も使う価値があるかと思います。全ては有限。限られた資源の中であなたは誰にどれだけ時間とお金と心を使いますか?
【第646回】ホスピタリティの特化は危険
お客様によりご満足いただくため、ファンになってリピーターしていただくために「ホスピタリティ」を磨いている会社は多いのですが、ホスピタリティは特化するものの肝心の商品やサービスの品質向上をしていない会社はたくさんあります。3~5年ほどでわりかし短期間で成果を出し成長する会社にこの傾向が強く見受けられます。営業戦術的にホスピタリティを強化し、お客様や取引業者に愛情を持って接するのではなく「テクニック」で接することを覚えてしまった会社は、いかんせん芯の部分がわかっていないので付け焼刃のホスピタリティを身に付け少し成果が出た時点で勘違いし暴走し、いつの間にかファンが減っていき衰退していくケースがあるのです。ホスピタリティはあくまで顧客満足の方法の一つに過ぎません。どんなに対応が良くても、商品の品質が良くなければお客様にご満足いただくことは難しいのです。「これをやったら台無し」というものはあっても「これだけやっておけばOK」というのがないのが商売の面白いところ。だからこそ経営者は四方八方に目を配り、気を配り油断せず慢心せず商売をしていかないといけません。結局は「お客様に喜んでもらえるために常に全力を尽くす」という「やり方」ではなく「あり方」が大切なんじゃない?
【第645回】大好きなパイセン
先日東京のクライアント様とのミーティングをしての帰路、ついつい昔のことを思い出しました。私はサラリーマン時代、普段は名古屋で働いていたのですが、月の始めと中間に東京オフィスと大阪本社での会議に参加していました。その際に、普段会わない先輩とお会いするのですが、それが楽しくて楽しくてそれを目当てに会議に参加しているくらいでした。私をいつも弟のように可愛がってくださった先輩は東京で在籍していたのですが、いつも会議終わりに呑みに行き、散々私の悩みを聞いてくださり最後には「一緒に会社を盛り上げていこうぜ」と良い方向に導いてくださいました。後輩であるにも関わらず成果を出している私のことを敬意を持って携わってくださり、時に私が天狗になり傲慢なところが出てくると先輩としてしっかり叱ってくださり、独立した後も毎年の年賀状で「いつもブログ見てるよ」と温かい言葉を添えてくださり、私の中では恩人であり、カッコいい先輩であり、お兄ちゃんのような存在です。会議が終わって呑みに行き、新幹線も隣の席でいつの間にかキヨスクでビールを買ってくださっていて、「まぁ射場、呑めよ」とビールを差し出してくださり。私は先輩に与えてもらいっぱなしで卒業しました。「こんなカッコいい先輩になりたいな」「こんな粋な大人になりたいな」と、私の道しるべになってくださった方です。またお会いしたいな、また一緒にお仕事をさせていただけたらどんなに幸せだろう、そう思っても現実はなかなか難しいものです。だってお互い忙しいもの。今上司や先輩がいらっしゃる方、その環境はとても「有り難い環境」です。「有り難い」とは「有り得ない」ということです。時には口うるさく聞こえるかもしれません、煩わしく感じるかもしれません。ただ、10年後、20年後必ず「あの人にもっと感謝を伝えたい」と思うときがくるはずです。その際に感謝を伝えられる環境であればそれに越したことはないのですが、中々そうはいかないもの。今の当たり前がいつか当たり前でなくなる前に恩を授けていただいた方には感謝を十二分に伝えていても損することはないんじゃない?