BENchmarkブログ
【第951回】人の気持ちは分からない
こどもたちへ
「相手の気持ちになって物事を考えよう」という言葉を先生やら場合によってはお父さん、お母さんから言われたことがあるかと思います。ただね、人の気持ちはどこまでいっても分かりません。例えばお父さんはお母さんと出会ってもう22年。お互いこの地球上で一番長く一緒にいる相手ですが、お互いのことはわかりません。例えばお母さんが今日は何が食べたいのか?今週末は何をして過ごそうと思っているのか?今日のお父さんの髪型についてどう思っているのか?などなど、わからないことだらけです。ずっと一緒にいて、尚且つ愛し合っていてもこれです。だからこそ、普段そこまで絡んでもいない、ましてや学校や限られた環境でのみしか見ていない相手のことなんか「ほぼ分からない」のです。大切なことは「分かった気になる」のではなく「分かろうという姿勢」です。だからこそ相手に興味を持って、相手をとことん「知ろう」とする意識が大切です。その上で「その人に合った付き合い方」が大切です。一人が好きな人を無理に人混みが多い中に連れていくのは迷惑だし、逆にたくさんの人と賑やかに過ごすのが好きな人に「この本を読み終わってから遊ぼうね!」なんて言ったら相手は「ゲェ~」です。そんなこと言われたって、そんな簡単に相手に合った対応なんて出来ないよぅと思うかと思います。だからこそ、たくさんの人との出会いを学びの場としていくのです。ときには喜び、ときには傷つき、ときには悩み、苦しみ、そんな中で学んでいくのです。学生でいるうち、特に義務教育の期間は「環境」を選べません。だからチャンス。何が好きかも漠然としている中で食わず嫌いはもったいない。好き嫌いを学び、知恵や知識としてしっかり蓄えていく。これが「学び」だと思います。学びをしっかり身に付け心穏やかで健やかな人生を愉しんでください。
【第937回】嫌われるのを嫌うけど…
こどもたちへ
人は基本的には「人から好かれたい」と思う生き物です。逆を言うと「人から嫌われたくない」と思う生き物です。人様に迷惑をかけてはいけませんが、だからといって人の目を気にし過ぎても自分にとってよくないこともあります。また、どれだけ人の為に頑張っていても一定数「あなたのことが嫌い」と言ってくる人、思ってくる人はいます。そんなとき「あれがダメだったかな」「これがまずかったかな」「自分って駄目だな」と反省することも大切ですが、心の片隅に置いて欲しい考え方は「嫌われたかぁ、まぁでも自分も人を嫌うし、人ってそんなもんっしょ!」と割り切る気持ちも大切です。君たちが大切にしている人から嫌われたらしっかり反省して改善していけばいいですが、君たちのことを大して知りもしないあかの他人があーだ、こーだ言って嫌ってきたら「どーぞどーぞ、好きに言って楽しんでください」くらいの気持ちでいたらいいかと思います。だって君たちだって嫌いな人はいるでしょ?人ってそんなもんっしょ!
【第934回】右の頬を打たれたら、すぐさま110番
こどもたちへ
生きていく上で「素直さ」や「従順さ」は大切です。ただ、全てにおいて素直であり従順である必要はありません。「右の頬を打たれたら、左の頬を差し出せ」という言葉があります。これはキリスト教において暴力や屈辱に対する無抵、無暴力主義を表す言葉とのことですが、お父さんは「右の頬を打たれたらすぐさま110番」だと思います。もしくは「右の頬を打たれたら「出るとこ出ますよ?」とちゃんと伝えよ?」だと思います。嫌なことは「嫌!」、迷惑なことは「迷惑!」、ヤバい奴はすぐさまお巡りさんにおまかせする。相手が先生だろうとう先輩だろうと、偉い人だろうと場合によってはお父さんやお母さんに対しても「自分の意思をちゃんと伝える」って結構大事なことです。なんでも「いいよ」と言ったり我慢することは「優しさ」ではありません。自分を優しくしてこその人への優しさです。右の頬を打たれたらすぐさま110番。脅されたら脅迫罪、金銭を求められたら恐喝罪、暴力を振るわれたら暴行罪という立派な犯罪ですので、しっかりしかるべき対処をしかるべき機関にやってもらいましょう。もちろん人様の頬は叩いたらあかんで?
【第930回】恵まれていることを明示化する
こどもたちへ
最近読んだ本で「将来の夢」を紙に書き出すのもいいけれど、「今の自分が持っているもの」を明示化することも大切的なことが書いてあって、せっかくの連休だから書いてみますか、と思って書き出してみたところ、お父さんは相当幸せ者であるということが判明しました。「健康な体である」「食べたいものが食べられている」「性格も容姿も美しい妻がいる」「素敵なこどもたちが二人もいる」「家族仲も良好である」「持ち家に住めている」「毎日綺麗な水でお風呂に入れている」「大好きなバンドTシャツをパジャマとして活用している」などなど、色々書いていくとあっという間にノートが3ページくらい余裕で書き出せました。そうなると「自分はなんて恵まれた人間なんだろう」と実感できて、とても豊かな気持ちになれました。あなたという人間は宇宙に一人だけで、射場由次ランキングがあれば当たり前ですがお父さんが宇宙1位で、それはきっと君たちもそうで。だからこそ誰かと比べる必要もないし、誰かを羨む必要も蔑む必要もないし。自分の人生を自分の思うように生きればいいし。たくさんのことを求めなくても今あるもの、今まで感じたことは全て君たちの宝物になり財産になるし。仏教ではこれを「知足」と言い「足るを知る」ということです。もしこれから生きていく中で惨めな気持ちになったり、自信を無くしてしまったり、自身を見失いそうなことがあれば、一度「今あるもの」を書き出してごらん。思った以上に恵まれていると思うよ。幸せかどうかは誰かが決めるのではなくて自分自身で決めていくものです。カニカマを食べて「蟹よりこっちの方が美味しい!」と言えている君たちは最強です。そこんとこ忘れずに自分の人生を愉しんじゃいな!
【第920回】楽しいことも何より、苦しいことも何より、人生を愉しんで
こどもたちへ
お兄ちゃんは中学3年生、弟は中学一年生。お互い新しいクラスに慣れましたか?「仲の良い子と同じクラスになれた!ラッキー!」だったらいいね。「うげぇ~、よりにもよってあんな奴と一緒のクラス!?」であってもいいのよ。人生は不思議なもので、「楽しい」と感じることが後々自分の身を滅ぼしたり、「苦しい」と思うことが後々の自分を助けてくれる経験となったり、「塞翁が馬」という言葉があるくらい最後の最後まで分からないのが人生だと思います。ただお父さんが好きな言葉で「愉しむ」という言葉があります。「楽しむ」ではなく「愉しむ」。英語ではどちらも「joy」だけどそんなに浅くない言葉です。「楽しむ」と「愉しむ」の違いは興味があれば一度自分で調べてみてください。君たちには人生をとことん愉しんでほしいと思っています。それほどこの世界は面白いです。分かった気になるには早すぎて、生きているうちに理解出来ることなんてこれっぽっちもありません。太陽の塔で有名な岡本太郎の言葉にも「勝って結構。負けて結構。」という言葉があります。この言葉の意味が分かれば、それは「ちょっと大人になった」ということです。たくさん遊んでください。たくさん学んでください。一生懸命恋愛してください。絶望的に失恋してください。必死に人に尽くしてください。ときには人を裏切ったり裏切られてください。きっとすべてが君たちという人間の「厚み」になってくれます。そしてその「厚み」は君たちの人生を豊かにする「肥やし」となります。時代によって常識も移ろいゆくこの世界。ただ一言確実に言えることはお父さんとお母さんは君たちのことを心底愛しています。この想いが微力ながら君たちの心のお守りになればいいなと思っています。そしていつかは君たちも「無償の愛情」を注げる人に出会えればと思います。人生をとことん愉しんでください。