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【第475回】値上げ報道の影響
ここ最近、特に今年の8月前後から弊社に対しての問合せが急増しています。北は岩手から南は大分まで、「どうやって知ったんです!?」という方が「一度話を聞かせてほしい」とお問合せをいただくのですが、日に日に「市場が冷え込んでいる」ことを肌で感じます。驚くことに「集客方法」を売りにしているコンサルタント会社からも連絡があり「どうやって集客を提案しているのか教えてほしい」という要望までいただきました。どうかしてるぜです。
ただ、この原因の一旦は「メディアの報道」が大きなものだとも思います。毎日毎日「円安」「値上げ」と強調すれば強調するほど、消費者心理としては「慎重」になりやすいもの。本来であれば迷いなく商品を購入していた人も、「今お金を使っていいのか?」「もっと安いものはないのか?」「もう少し待てば安くなるのではないか?」と、何かと消費を躊躇してしまいます。これでは経済が動くわけがありません。「景気」という漢字は「京の都に日が昇る気分」と書いているのです。「気分」が大切なのです。正直2022年度の弊社クライアント様の集客状況も、今までの動きとは違う動きが垣間見えます。今までだと「ホームページを見てきました」「インスタグラムを見てきました」という方が、「実は半年以上前にホームページで見つけて…」「インスタグラムで7ヶ月前から見てました…」という「一見さん」が非常に少なくなっているということは、私自身も現場に出ている中で感じています。ただ、弊社クライアント様が有難いのが「しっかりストック出来ているから景気の影響を受けない」ということ。旧態依然の経営理念で、売上・規模をどんどん伸ばしてきた会社は正直現状非常に厳しい状況であると考えられるのですが、これからもっともっと厳しい状況になっていくことが予測されます。もし余力があるのであれば、今のうちから「今後起こりうること」に備えて、経営方針も変えていく必要が早急に必要です。結局最後生き残るものは、強いものでも大きいものでもなく、「進化できるもの」じゃない?
【第467回】売上の会議をするから
ここ最近、顧問だけではなく「営業会議にアドヴァイザーとして入って欲しい」というお仕事の要望が不思議なことに重なって、3社程営業会議に入らせていただきました。
そこで気付いたことは「会議の中身が売上のことしか話し合っていない」ということでした。これは多くの企業で見受けられるのですが、「今月のノルマがいくらで、今現在の進捗がいくらで、達成するためにあといくら必要で…」みたいな内容で終始会議が終わる傾向にあります。正直これでは売上は増えないどころか、下手をすれば売上が減ってしまいます。
理由としては「お客様を見ていないから」です。結局売上は「お客様からの預かり金」です。お客様がご満足いただき、お客様から期待していただき、応援していただいた結果が売上なのです。顧客満足なくして売上upに繋がる訳がないのですが、こんなシンプルなことなのにみんな忘れてしまいます。
弊社クライアント様の中でも、1年後2年後どころか4年後、5年後まで売上が見込めている会社に共通していることは「いかにお客様にご満足していただくか」ということを本気で考え実行しています。「お客様」と一括りにするのではなく「A様」「B様」「C様」と各お客様がどのように接したら幸せになっていただけるかを、大の大人が本気で考えています。お客様どころか、協力業者や携わる人全員をいかに幸せにしていくか?そればかりを打合せしています。売れている会社になればなるほど、「売上の話」をあまりしません。
逆に、先程会議にアドヴァイザーとして参加させていただいた会社の社長は私に対して「弊社のスタッフはお客様のことを考えていない。どうすればいいか?」と相談を受けての会議参加だったのですが、会議後「どうでした?」と尋ねられた私のアンサーとしては「この会議で「お客様の満足を考えろ」は酷ですね、どうかしてます。何故なら会議で一切お客様の話が出てきませんでしたもんね。」とお伝えさせていただきました。その会社の社長は「あっ!!」と驚いていらっしゃいましたが、どうかしてるぜです。(ご本ににも許可をとってブログに掲載させていただいております。念のため)
お金(売上)の話ばかりしているから売上のことしか考えられない。会議の議題に顧客の話が一切出ていないのに会社全体で顧客満足の為に頑張れるわけがないのです。
あなたの会社の会議は「お客様のための会議」が出来ていますか?
【第462回】無策で事業規模を拡大していくことは愚の骨頂
「売上を上げたい」「会社の規模を大きくしたい」、たくさんの経営者から相談を受けますが、実はこれってそんなに難しくないのです。物事を大きくするのは案外簡単で、やり方のノウハウもちょっとその気になればいくらでも手に入ります。また、経営コンサルタントからしたら「目標が単純」なので、コンサルしやすい内容にもなります。また、経営者自身も売上さえ伸ばしていたら周りからちやほやされるし、色んな人がヨイショしてくれるので売上・規模を伸ばしていくことを目標とすると「考えなくていい」ので楽なのかもしれません。
ただ、ここが大きな落とし穴。物事を大きくすることは簡単ですが一度大きくしてしまったものを維持すること、もしくは小さくすることは非常に難しいのです。これを知らない人はたくさんいますが、知っているけれど教えない人も案外多くいます。なぜ教えないのか?それは自分の商売にならないからです。
弊社もコンサルティングとして当然経営指南もしていきます。売上が少ないところは目標売上を達成出来るよう戦略を提案し、一緒に頑張って成果に繋げていくのですが、「必要以上に売上を増やすこと」は決して提案しません。なぜならクライアント様が不幸になることを知っているからです。
私のお世話になった方で、当時売上1億ほどだったのが短期間で20億ほどの企業に成長された方がいらっしゃいます。ただ、その方と久しぶりにお会いしたのですが、全然楽しそうじゃないんです。理由を聞くと、「ここまでの規模になると、自分でコントロール出来ない、止められない」とのことでした。
この「自分でコントロール出来ない」というのは非常に大きなストレスです。本来我々は売上を稼ぐために生きているのではありません。幸せになるために生きているのです。自分で始めた事業が自分を苦しめるなんてことはナンセンスなのです。だからこそ、自身の「腹八分目」を理解した上で事業を進めていかないと、周りから金づるにされて困ったときにポイっとされるのが目に見えているんじゃない?
【第460回】卒業前提の雇用
高校の頃、家の近くのファミレスでアルバイトをしていたのですが、高校3年生で受験シーズンの際に店長に「辞めさせてください」とお伝えした際、辞める理由を問われ「受験勉強」と正直にお伝えした際、その店長は「いいじゃねぇか!すぐ辞めろ!!」と言ってくださいました。当時最低限の人数で店を回していたことは高校生ながら知っていて、急な欠勤や何かあればすぐ店長が身を粉にして働いている姿を見ていたので、てっきり止められるんじゃないか、怒られるんじゃないかとビクビクしながら相談したにも関わらず、まさかの回答に「いいんですか??」とお尋ねしたところ「当たり前じゃねぇか!こんなとこにずっといちゃダメだ、ずっとバイトばっかしてちゃダメだ!それよりお前学部はどこ目指すんだ?就職も見据えて経済とか法律学んどけよ!」と仰っていただいて、「すげぇなこの人は」と思ったことと、「カッコイイ大人だな」と思ったことは今でも鮮明に覚えています。
なぜ今回この話を記載したかと言うと、弊社にはスタッフとして一緒にお仕事を手伝ってもらっている人が何人かいます。実は先月からも新たに一人、株式会社BENchmarkを支えてくれる方が増えたのですが、私は弊社スタッフに関しては「1〜3年で強制卒業」を前提に雇用しています。そりゃあ本音を言えば「ずっと囲っておきたい」のが本音です。当然ながら雇用するということはお金もかかりますし、手間もかかります。だからこそ「元を取る!」と思って手を変え品を変えなんとか繋ぎとめようとしている経営者をたくさん知っていますし、そんな経営者ばかりだとは思います。気持ちは分かります。
ただ、本当にその人の人生を考えたら「自立できるほど成長してもらうこと」が私のゴールなのです。そして「退職」ではなくあくまで「卒業」してもらう。卒業生として卒業した後もずっと関係を続けてお互いwin-winになっていく。そっちの方が絶対楽しいし、健全じゃないかな?と思います。
何より、せっかく高校生の頃に「カッコイイ大人」に出会えているのに、私でそのバトンを止めてしまうのは一番やってはいけないことだと思っています。受けた恩は本人に返せれば一番素敵ですが、そう簡単にいかないのが人生。だからこそ、人様から受けた恩は自分のところで止めるのではなく人に渡していく。このブログを書きながら、改めて私は小さい時から人に恵まれているんだなぁと感謝しかありません。だからこそ、携わった方はもちろん、その中でも「一緒に働いてくれる人」には自身の持てる力を全て使って成長し成功に繋げてもらえればと思っています。
これが「大人の階段上る」ってやつじゃない?
【第441回】明確な評価制度はありますか?
日々多くの経営者とお話しする中で大なり小なりみなさん社員に対して「不満」を持っているもの。「もっとこうして欲しい」「なぜこれが出来ないのか」、そんな愚痴を聞いている中で気付いたことは、そんな愚痴が多い会社になればなるほど「明確な評価基準が無い」ということです。
みんな人間です。「察してくれ」と言われてもエスパーではないので無理なのです。だからこそ経営者は明確な評価基準を作らないといけません。何をして欲しいのか?どうして欲しいのか?それを明確にして、それをやってくれた人を評価する。こんなシンプルなことなのですが、なかなか出来ていない会社がほとんどです。「頑張って欲しい」ではダメなのです。「どう頑張って欲しいのか」を明確にしなければいけません。新規開拓を〇件やる、売上を〇円やる、利益率は〇%は確保する、〇月までにやる、と明確に数字も組み込んでやるのです。勤務態度に関してもそうです。「会社に貢献する」ではダメなのです。「朝の挨拶は明るく挨拶する」「経費を前年より〇%抑える」と、具体的にしていかなければ伝わらないのです。評価制度は社員からしたら「社長や会社の攻略本」なのです。自分のことをしっかり攻略して欲しいのであれば、明確な評価制度を作りましょう。もし作り方が分からなければ個別で参考になるデータをお渡しします。お気軽にお申し付けください。