BENchmarkブログ
【第460回】卒業前提の雇用
高校の頃、家の近くのファミレスでアルバイトをしていたのですが、高校3年生で受験シーズンの際に店長に「辞めさせてください」とお伝えした際、辞める理由を問われ「受験勉強」と正直にお伝えした際、その店長は「いいじゃねぇか!すぐ辞めろ!!」と言ってくださいました。当時最低限の人数で店を回していたことは高校生ながら知っていて、急な欠勤や何かあればすぐ店長が身を粉にして働いている姿を見ていたので、てっきり止められるんじゃないか、怒られるんじゃないかとビクビクしながら相談したにも関わらず、まさかの回答に「いいんですか??」とお尋ねしたところ「当たり前じゃねぇか!こんなとこにずっといちゃダメだ、ずっとバイトばっかしてちゃダメだ!それよりお前学部はどこ目指すんだ?就職も見据えて経済とか法律学んどけよ!」と仰っていただいて、「すげぇなこの人は」と思ったことと、「カッコイイ大人だな」と思ったことは今でも鮮明に覚えています。
なぜ今回この話を記載したかと言うと、弊社にはスタッフとして一緒にお仕事を手伝ってもらっている人が何人かいます。実は先月からも新たに一人、株式会社BENchmarkを支えてくれる方が増えたのですが、私は弊社スタッフに関しては「1〜3年で強制卒業」を前提に雇用しています。そりゃあ本音を言えば「ずっと囲っておきたい」のが本音です。当然ながら雇用するということはお金もかかりますし、手間もかかります。だからこそ「元を取る!」と思って手を変え品を変えなんとか繋ぎとめようとしている経営者をたくさん知っていますし、そんな経営者ばかりだとは思います。気持ちは分かります。
ただ、本当にその人の人生を考えたら「自立できるほど成長してもらうこと」が私のゴールなのです。そして「退職」ではなくあくまで「卒業」してもらう。卒業生として卒業した後もずっと関係を続けてお互いwin-winになっていく。そっちの方が絶対楽しいし、健全じゃないかな?と思います。
何より、せっかく高校生の頃に「カッコイイ大人」に出会えているのに、私でそのバトンを止めてしまうのは一番やってはいけないことだと思っています。受けた恩は本人に返せれば一番素敵ですが、そう簡単にいかないのが人生。だからこそ、人様から受けた恩は自分のところで止めるのではなく人に渡していく。このブログを書きながら、改めて私は小さい時から人に恵まれているんだなぁと感謝しかありません。だからこそ、携わった方はもちろん、その中でも「一緒に働いてくれる人」には自身の持てる力を全て使って成長し成功に繋げてもらえればと思っています。
これが「大人の階段上る」ってやつじゃない?
【第441回】明確な評価制度はありますか?
日々多くの経営者とお話しする中で大なり小なりみなさん社員に対して「不満」を持っているもの。「もっとこうして欲しい」「なぜこれが出来ないのか」、そんな愚痴を聞いている中で気付いたことは、そんな愚痴が多い会社になればなるほど「明確な評価基準が無い」ということです。
みんな人間です。「察してくれ」と言われてもエスパーではないので無理なのです。だからこそ経営者は明確な評価基準を作らないといけません。何をして欲しいのか?どうして欲しいのか?それを明確にして、それをやってくれた人を評価する。こんなシンプルなことなのですが、なかなか出来ていない会社がほとんどです。「頑張って欲しい」ではダメなのです。「どう頑張って欲しいのか」を明確にしなければいけません。新規開拓を〇件やる、売上を〇円やる、利益率は〇%は確保する、〇月までにやる、と明確に数字も組み込んでやるのです。勤務態度に関してもそうです。「会社に貢献する」ではダメなのです。「朝の挨拶は明るく挨拶する」「経費を前年より〇%抑える」と、具体的にしていかなければ伝わらないのです。評価制度は社員からしたら「社長や会社の攻略本」なのです。自分のことをしっかり攻略して欲しいのであれば、明確な評価制度を作りましょう。もし作り方が分からなければ個別で参考になるデータをお渡しします。お気軽にお申し付けください。
【第438回】目指すは社内のファミレス化
同じ商品を扱っていても「担当者」が違うだけでその商品やサービスの価値が変わってきます。
どれだけ素敵な商品でも担当者の対応が残念であれば価値は下がるモノ。
どんな担当者に当たっても「良いサービス」が受けられることが一番理想的ですが、じゃあどうすればいいか?
それは企業のトップがいかに普段から「理念」を伝えているか。そして社員がいかにその理念を腹に落とし込んでいるかが重要です。この会社はどんな理由から生み出されたのか?仕事を通じて社会にどのように貢献していくのか?将来の展望は?「やり方」を教えるのも大切かもしれませんが、「在り方」を教えていくほうがもっと大切です。だってお客様は「担当者のもの」ではなく「会社のもの」だからです。会社が一枚岩となって全スタッフでお客様や社会に「その会社らしく」貢献していく。これこそが強い企業、強い組織なんじゃない?
【第436回】余力があるときだからこそ、事業継承
どんな会社でも創業者は0から1を作り上げただけあって「パワーが強い人」が多いです。パワーがあるから0から1を作り上げたのか、0から1を作り上げるのには相当大変なので結果としてパワーが付いたのかは分かりませんが、とにかく「パワーが強い人」が多いです。ただ、パワーが強い人は自身が修羅場をくぐってきたからこそ、修羅場をくぐっていない人を見るとどこか「物足りなく感じてしまう」もの。だからこそ創業者がずっと会社を運営していて、そのままポクリ…。という話も珍しくはありません。
ただ、その気持ちも分からないではないのですが、もし事業を継続させていきたいと思われるのであればこそ、「早い段階での事業継承」をオススメしています。
なぜかというと次の代を引き継ぐ人が「失敗出来る」からです。正確には「失敗しても助けてやれる」からです。
2代目、3代目は先代が偉大になればなるほど事業を継承し辛いもの。だからこそ「良いバトン」を渡すために早くから事業を継承しておくのです。そうすることによって継承された側もそうですが、何より継承した側が安心して余生を全う出来るのだと思います。
人間いつかは終わりが来るもの。後の世代のことを考えて早め早めに動いていくことも大切じゃない?
【第421回】習ってないもんねぇ…
最近新たに顧問契約を結ばさせていただいたクライアント様ですが、この方はなかなか素敵で一番最初の打合せの際にスタッフを集めてくださり、スタッフの前で「自分は今まで営業というものを誰かに教えてもらったことがないので社員にも教え方どころか、自分自身が営業を分かっていないので的確な指示を出せない、だから自分含め営業のやり方を教えて欲しい」とご要望頂きました。
これをスタッフの前で言える人はなかなかいません。一気にこの人のことを好きになりました。
ただ、改めて思ったのですがそりゃあ世の中小企業のほとんどの会社が「教育」に力を入れていない、正確には「力を入れ方が分からない」会社がほとんどです。特に大人になってからの教育の機会は平等ではありません。家族経営や個人事業主で事業をしている会社になればなるほど、「独自のルール」はあるものの「基本のき」が出来ていない会社がほとんどです。
だからこそ事業が上手く行かない、上手くいかないから教育や新たな投資に踏み切れない、だからこそ事業が上手くいかないといった悪循環になります。
「学問のすすめ」とは良く言ったものです。「学びは大切」です。当然本人の意識も大切ですが、環境も大切になっています。だからこそ、弊社にも毎年4月5月は「新入社員研修」「営業研修」の講師依頼が殺到します。それも有難いことにリピーターのお客様が非常に多いです。中には「去年も聞いたでしょ?」というクライアント様も「初心に返って」という思いで依頼を頂くケースもあります。
当然ながらこういった会社は伸びます。教育の大切さを知っているからです。
ただ、出来れば教育を受ける側に¥1でも良いので「自腹」を切っていただければ幸いです。そうすることによって、吸収力が違ってきます。
もし自社スタッフの営業成績があまりよろしくないのは、本人の実力もあるかもしれませんが学ぶ環境を与えていないからかもしれませんよ?