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【第717回】他社を落として自社を上げる営業は自社のブランドを下げる
随分前のことですが、私がアパートから今の自宅に引っ越す際に、大手引越し業者に見積もり依頼をして営業マンも別に悪くなかったのでお願いする方向で進めていたのですが、何を思ったのか受注を確信して油断したのか、急にその営業マンが「ところでうち以外に引っ越し業者に見積もり依頼してますか?」と聞かれてその他の引越し業者もそこまで知らなかったし相見積もりをする気も無かったので「いや別に」と言った際に「〇〇という引越し業者は安いけど仕事が雑で有名なので気を付けてくださいね」や「▲▼という引越し業者も価格はお手頃価格なんですけど保証がないので…」などなど、こちらが聞いてもいないことをどんどん教えてくるので、正直こちらは「何だこの人、人の悪口ばかり言って嫌な人だな」ということと、今まで知らなかった「〇〇」という引越し業者を知れて尚且つ「安い」という情報も得たので頭の中では既にその業者のことばかり考えて、大手引越し業者が帰ったあと早速教えてもらった引越し業者に連絡し相見積もりをとり結局そちらで引越しをお願いしました。他社の悪口を言って営業を取る場合、結果それが受注を逃すだけではなく自社のブランドを下げるということを分かっていない営業マンが少なくありません。特に50代、60代の昭和営業マンがこの傾向が強いように見受けられます。義務教育で「みんな仲良く」「いじめダメ」と昔以上に厳しく教育されている昨今。若いお客様はより一層争いごとを嫌う傾向にあります。そこんとこ分からず従来通りの化石営業をしていると時代に取り残されるんじゃない?
【第716回】ティーチング営業は迷惑営業?
今や一人に1台スマホを持っていて、メディアでも今までであればTVから流れている情報を一方的に受け取るだけだったものがYouTubeや動画サイトで「自分が見たいものだけを見る」傾向がどんどん進んでいます。そんな中で、様々なサービスで起こっている、もしくは起こりつつある現象としては「お客様の方が知っている」という状況が今後益々加速していきます。今まではその道に精通したプロから「教わる」という、いわゆる「ティーチング営業」が主流だったのですが今の時代「ティーチング営業は迷惑営業」と言っても過言ではないかもしれません。営業マンがドヤ顔でお客様に教えていることが実はお客様の方が情報に長けている、ただ人間基本「話す方が気持ちいい」のでお客様の顔色も窺わずにずっと気持ちよくしゃべっている、商談が終わり本人からしたら「今日はいっぱい話せたぞ!」と思って見込み顧客と考えていたらなぜかその後お客様と連絡が取れなくなった。ダメダメ営業マンあるあるです。お客様は終始ずっと「ウザ」と思っているのに気づかず自分の言いたいことだけ言いたいだけ伝えている自己満足営業では今後益々営業として受注を獲得していくことが難しくなってしまいます。営業はお客様の幸せづくりの黒子であることを忘れないことが基本中の基本じゃない?
【第715回】優れた営業マンは「先回りしたお節介」が出来ている
常に成果を出し続け、お客様からの信頼が厚く、紹介を通じて新規開拓を定期的に出来ている優秀な営業マンは共通して「先回りしたお節介」が出来ています。お客様に求められてからやっているのではなく、お客様をしっかり理解し、お客様に言われる前に「もしかしたらこんなのが必要かと思いまして」と提案することによって、良い意味でお客様の期待を裏切りより期待される営業マンになるのだと思います。お客様に言われてからやるのはナンセンス。言われてもやらずに催促されるなんて論外です。自分都合ではなく、お客様ファーストで「この人にはこれが喜ばれるんじゃないかな」「あの人にはきっとこれが必要だぞ」と思って動けていたら、勝手に売上は付いてきます。お客様が自分自身でも気づいていない困ったを解決できるのがスーパー営業マンです。そんな営業マンかっこよくない?
【第714回】お金と時間の行儀の悪い人は苦労する
時間は取り返しのつかないもの、お金は取り返せるものの、それを手に入れるために命を削っているのである意味「命が宿ったもの」だからこそ、時間と命の宿ったお金は大切にしていかなくてはいけません。自分の時間とお金はもちろん、人様の時間とお金も当然のことながら大切にしていかないといけません。人の時間とお金を大切にしないとどうなるか?シンプルに自分の周りから人が去っていきます。それも「良い人」「優秀な人」から去っていきます。人が去るだけであればいいのですが、「悪い人」が寄ってくるようになり、マイナスにより拍車がかかってしまいます。周りに悪い人ばかりになってしまうと、益々良い人が遠ざかってしまうので吸い取られるだけ吸い取られて…と、再起不能な状態まで落ちていく場合もあります。こういった現象は元々だらしない人はもちろんですが、意外に多いのは「昔はそうでもなかったのにだらしなくなってしまった人」に起こりがちです。経営がうまくいく、手元にお金が残る、年を重ねていく、自分より年下の人や立場が下(下請け業者等)の人ばかりに囲まれて過ごすと、少なからず傲慢になってしまったり、勘違いしてしまったり、こうして裸の王様は作られていきます。長く安定して穏やかで健やかな人生を過ごすためには、常に周りに感謝する心を忘れず、謙虚に、丁寧に一人一人の人や物事に携わっていかないといけません。私自身もまだまだですが、「あの人は年を取ればとるほど謙虚で丁寧で穏やかだよねぇ」と言われる人になりたいと思っています。じゃないと言い方がキツイかもしれませんが「あいつ早く死なねぇかなぁ」と言われる人になってしまうと、より苦しい状態で長生きしてしまうじゃない?
【第713回】困ったときこそ焦らない
人間どうしても困ったときは焦ってしまい、その結果正しい判断が付かずに間違った選択をしてドツボにハマる場合があります。多くの経営者と携わる中で、業績が悪くなった途端に焦ってホームページ業者やフランチャイズに加盟、コンサルタントと契約するという方が多くいらっしゃいます。皆藁にも縋る思いなのでしょう。経営者に限らずですが仕事で上手くいかないときに恋人や家族にキツく当たってしまうというのも「本来なら選ばない選択」なので、こちらも焦りからくる異常な事態なのでしょう。先日もとあるクライアント様から焦ってご連絡をいただきました。内容は「売上を見込んでいたお客様が失注した!」とのことでした。営業マンでずっとやってきた私にとっては良くあることすぎて「ほぇ~、そーなんですねー」という感じだったのですが、あまりにも焦っていらっしゃるので「失注したことのデメリット」を洗い出していきました。失注する⇒見込んでいたお金が入らない⇒お金が入らないのはなぜ困るのか?⇒支払いが間に合わない?⇒そんなことはない、支払いは何ら問題ない⇒であれば焦っているのは未来の安心感が損なわれただけで、そこまで焦る必要はないよね?という話になり、本人も「確かに、焦る必要ないなぁ」と、たった10分ほどで通常運転に戻られました。そうなんです。冷静に考えたら焦る必要がないことに焦ってしまうものなのです。だからこそ第三者に客観的に自分の状態を分析してもらう、もしくは自分の状態を紙に書き出し俯瞰的に見ることによって、今の自分の置かれている状況を把握し、本当にやるべきこと、頼るべき人を見極めていく必要があります。もしあなたの周りで困ったていて焦っている人がいらっしゃったら、是非「ちょい落ち着け!お前は大丈夫!!」と一言かけてあげてもいいんじゃない?