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【第677回】ハートで動く人にはお金は効かない
多くの経営者とスタッフの間で時々起こる「チューニングが合っていない状態」。経営者は「スタッフにたくさんお給料を払ってあげたい=もっといっぱい払うともっと頑張ってくれる」と思いがちですが、実は社長や会社に忠誠心があり、仕事が出来る社員になればなるほどあまりお金に興味が無いというケースが見受けられます。正確には「ある程度の収入までいくと、実はそれ以上を望んでいない」と言った方が正確かもしれません。ただ、経営者はどんどん社員の給料を増やせば増やすほど自己満足に陥りがちなのですが、特にハートで動いてくれるスタッフになればなるほど、社長との一対一の時間を欲していたり、成果が出ていないスタッフと明確な差を付けてもらうことを望んでいたりと、こうした若干のチューニングの誤差が発生してしまいます。現に私も会社員時代、退職を申し出た際に経営陣からの「取締役にならないか」という申し出に「いやいやいや、逆に萎えますわ」という気持ちに正直なりました。評価されて取締役に任命されるのではなく、辞めると言ったから取締役に任命するってどうよ?辞めると言ったら「給料を上げるから」というのであれば最初から上げてくれよと、どんどん悪循環です。最終的にはキレイに卒業という形にさせてもらいましたが、ハートで働く人は「お金」ではなく、経営陣からしたら「そんなことで良かったの?」ということに価値を見出してくれるものです。年末も差し迫ってきました。もし優秀なスタッフがいて、これからも働いて欲しいと思っているのであれば、そのスタッフが大切にしている家族に贈り物や手紙を送ったり、改めて場を設けて働いてくれていること、成果を出してくれていること、一緒に頑張ってくれていることに感謝する場を設けることのほうが、給料を上げるよりも効果的になることもあるんじゃない?