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2023-10-06 18:18:00

【第639回】嫌な仕事をするからではなく

役職手当を支給されている「管理職」。部下の指導や数字の管理など、本来の業務に加えてたくさんの「嫌な仕事」をしないといけないからこその「手当」とみなさん思いがちです。現に私もサラリーマン時代役職手当は基本「嫌なこと手当」と思っていたこともあったのですが、今現在では役職手当は「人にできないことが出来ると思っているからこその手当」なのかなと思っています。ちょっとニュアンスが分かりづらいかもしれませんが、例えば後輩や部下を「叱る」という行為。これを「やりたい!」という人はなかなか支配欲の強いサディストです。本来「叱る」ということは体力も気力も遣うし、少なくとも相手からは嫌な顔をさせたり辛い顔をさせる場合もあるので、出来れば「注意はしたいけれど自分ではしたくない」というのが本音のところではないでしょうか?「A君にはできない、B君にもできない、でもC君なら上手くやってくれるだろう!よっしゃC君管理職決定!!」という「嫌なことをやってもらおう」というのではなく「あなたなら出来るんじゃない?」という希望もあっての手当だと思います。だからこそ管理職は「人にはできないことが出来る人」もしくは「人がやろうとしていないことでも頑張ってやれるようになろうとしている人」を選出しなければいけません。そして選ばれた側は、しっかりその期待に応えられるよう精進しなければいけません。中小企業あるあるですが、一度役職が付くと、何か悪いことをしない限り降格しないという日本ならではの年功序列制度からなかなか抜け出せない会社は非常に多く存在します。ただ、物事は全て諸行無常。「ずっと同じ状態であり続けるということはあり得ない」のです。期待して管理職にしても、成果が出ないことはもちろんですが、成果を出そうとする姿勢が見られなくなった時点で即降格するほうがお互い適度な緊張感が出てよっぽどいいのです。努力し続けるから成果を出し続けられる、成果を出し続けられるから評価され続ける。わたしが顧問契約を結ぶときに思うことは「わたしを必要としてくれているからこそ、必要とされた以上の仕事をしよう」ということ。ただ、こう思えるようなったのはお恥ずかしながら起業してからのことです。年を重ねて、たくさんの経験を積んで、たくさんの立場に立つことによってどんどん感じ方が変わってきているのは、自分でも面白いもの。サラリーマンも経営もどっちもやっていないと分からないこの感情。どっちもやっているからこそ知ることが出来て本当に有難いと思っています。全国の役職者のみなさん、あなたはご自身に支給されている役職手当にどんな意味があると思いますか?