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【第522回】まるではじめて携わるような気持ちで
「初心忘るべからず」とは良く言ったもので、人間どうしても経験を積み、自分の中の「勝ちパターン」を知って成果に繋がってくると慣れ・ダレ・舐めが出てきます。私もクライアント様からの依頼を受けて、「セミナー講師」をする機会が多々あります。たくさんの人を集めてのセミナーもですが、中にはコロナウィスル感染対策のため、1時間に1組限定で、一日に最大8組の方に向けて「全く同じ内容を全く同じテンションで8回する」ということもやっております。私は勝手にこの個別セミナーを「耐久セミナー」と名付けているのですが、この耐久セミナーをすると、正直セミナー中は「あれ?この話したっけ?」「おや、この人さっきも会わなかったっけ?」と、脳みそがパニックを起こして、セミナーが終わった後は気力も対局も使い果たし、家路に帰るまでの道中に必ず2回は休憩を挟まないといけない、帰ると倒れるように眠ってしまう、次の日も体力が戻らないといった超絶ヘビーモードのセミナーなのですが、その際に気を付けていることがあります。それは「まるではじめて携わるような気持ちで相手に接していく」ということです。私は下手をすると何百回とやっている内容ですが、当然私の話を聞いてくださるお相手は私とは「初対面」です。私の話を聞いてくださるのも初めてです。ここで私が「いつもと一緒の話だから」と気を抜いて接してしまうことは、相手にとってとても失礼・無礼なことになってしまいます。特にクライアント様からの依頼でのセミナー講師。私がサボって私の評価が下がるのであればそれは自業自得ですが、私のせいでクライアント様の評価が下がってしまうのはあってはならないことです。クライアント様の評価が下がるくらいならきれいごとではなく自分の評価が下がった方がよっぽどマシです。相手にとって初めての経験に立ち会う立場であるからこそ、こちらもはじめて携わるような気持ちで全力を果たす。これこそがプロってもんじゃない?