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【第461回】自分の得にならないことでもやる
「損得」と言う言葉、正直私が苦手としている言葉です。なぜなら「損得考える時点で損」だと思っているからです。これは今までたくさんの方から損得無しで与えられてきたからこそ積み重なってきた考えかもしれません。
先日、とある方から教えていただきイエローハットの創業者であり現在相談役の鍵山秀三郎さんの書籍を読んでいると、こんなことが書いてありました。
「自分の得になることしかやらないと、心が卑しくなる。自分の得にならないことをやると、心が豊かになる。自分の得にならないことは、心の栄養になる」
おっしゃる通りで、ストンと胸に落ちました。そうなんです。自分の得になることしかやらない人は「卑しい人」になっちゃうんです。ただ、ここで大切なことは「損すること」ではなく、「得にならないこと」なのです。「損すること」をわざわざ自分から手を伸ばす必要はないのですが、「得しないから」と言って手を差し伸べないのは愚の骨頂だと思います。ただ、私はサラリーマン時代から極力「得にならない事」にも率先して取り組んでいました。理由としては当時の社長に「人様のお役に尽くしなさい」と言われたからです。売上云々は置いておいて、とにかく人様のお役立ちに尽くす。そうするとどうなるか?現在の株式会社BENchmarkクライアント様でも顧問契約を結ばせて頂いている会社は45社。そのほとんどは前職ではお付き合いがなかった方たちばかりです。では、なぜそんな人たちと出会えたか?それは前職時代損得を考えずに頑張っている姿を見て感謝してくれた人、応援してくれた人からの「口コミ」「紹介」なのです。自分が人様の為にやっていたことが、時間が経って自分が与えてきた以上になって還ってきてくれて今を支えてくれています。本当に有難いことに、還ってきてくれているのでこれが言えるのかもしれませんが、仮に還ってきてなくても私はとても感謝したはずです。なぜなら「心が綺麗になれたから」です。人の為に動く事はこんなに充実していることなんだ、人に喜んでもらえることはこんなに幸せな事なんだ、そう知れた事自体が感謝の対象です。
どれだけ頑張っても腕は二本で足も二本。助けられる人の数には限りがあるもの。だからこそ、目の前で困っている人がいたら、時には損得無しで助けていく。
これこそが「情けは人の為ならず」じゃない?