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2021-12-17 18:18:00

【第311回】漁師とコンサルタント

ベンチマーク代表射場(いば)です。

ちょっと面白いお話を。

メキシコの海岸沿いの小さな村に、MBAをもつアメリカのコンサルタントが訪れました。
ある漁師の船を見ると活きのいい魚が獲れています。

コンサルタントは尋ねました。

「いい魚ですね。漁にはどのくらいの時間かかるのですか?」
「そうだな、数時間ってとこだな。」
「まだ日は高いのに、こんなに早く帰ってどうするのですか?」

「妻とのんびりするよ。一緒にシエスタを楽しみ、午後にはギターを弾きながら子供と戯れ、

夕暮れにはワインを傾けながら妻と会話を楽しみ、それで、寝ちまうよ。」
それを聞いてコンサルタントはさらに質問をしました。
「なぜもう少し頑張って漁をしないのですか?」
漁師は聞き返しました。

「どうして?」と。
「もっと漁をすれば、もっと魚が釣れる。それを売れば、もっと多くの金が手に入り、大きな船が買える。

そしたら人を雇って、もっと大きな利益がでる。」

「それで?」と漁師は聞きます。

コンサルタントは答えます。

「次は都市のレストランに直接納入しよう。さらに大きな利益がうまれる。

そうしたら、この小さな村から出て、メキシコシティに行く

。その後はニューヨークに行って、企業組織を運営すればいいんだよ。」
「そのあとはどうするんだ?」漁師はさらに聞きました。
コンサルタントは満面の笑みでこう答えました。

「そこからが最高だ。企業をIPOさせて巨万の富を手に入れるんだ。」
「巨万の富か。それで、そのあとはどうするんだい?」と漁師は最後に質問しました。
「そしたら悠々とリタイヤさ。小さな海辺の町に引っ越し、家族とのんびりシエスタを楽しみ、

午後にはギターを弾きながら子供と戯れ、夕暮れにはワインを傾けながら妻と会話を楽しむ。

のんびりした生活を送れるのさ。」

漁師はため息をつき、やれやれ、という顔で一言を付け加えました。

「・・・・そんな生活なら、もう手に入れているじゃないか。」

これはビジネスジョークですが、幸せとは何か、人生とは何か立ち止まって考えさせてくれる

良い話じゃない?