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【第310回】後継者に残したいもの
ベンチマーク代表射場(いば)です。
後継者問題はどこの企業も抱える重要な課題の一つです。
「誰に残していくのか」ももちろん大切なのですが、
私が一番大切にしていることは
「何を残していくのか」だと思っています。
これはあくまで個人的な考えなのですが、
私は可愛い我が子や今後後継者が出てきた場合心に決めていることは
「お金は残さない」ということです。
最近はむしろ「¥100万」くらい借金を意図的に残してやろうかなと
思っている程です。
何故なら生きていく上で大切なことは「知恵を出し動く事」だと知っているからです。
お金ももちろん大切です。
ただ、お金は一番ではありません。
大切なことは「お金」よりも「お金を稼ぐ術」、もっと大切なことは
「幸せに生きていく術」が生きていく上で一番大切なことではないでしょうか?
生まれたときは誰も¥1どころか、何も手に持っていない状態で生まれてきたのです。
お金はなくなればまた稼げばいいのです。
ただ大切なことは「稼ぐスキル」と「強い心」です。
一休さんで有名な「一休和尚」のお話しでこんな説話があります。
亡くなる時に一休さんは一通の封書を弟子に渡しました。
「この先、本当に困ることがあったらこれを開けなさい」
と言い残しこの世を去った後、何年か経って本当に寺の危機が訪れた際に弟子たちが
一休さんからの封書を開けたところ、そこに書かれていたのは
「心配するな、大丈夫、なんとかなる」という言葉だけでした。
大笑いした弟子たちは勇気と知恵を出し寺の危機を乗り越えたとのことでした。
この時に「お金」を残していたらどうなっていたでしょう?
一時は凌げたかもしれませんが、「勇気」と「知恵」は生まれないどころか、
弟子たちは「自分達が頑張らなくても、また何とかなるかも」といった考えを持ってしまい
より悲惨な結果に繋がったかもしれません。
経営者でなくても、大切なお子さんがいらっしゃる方、何かを残していきたいと
想える人がいらっしゃる方、あなたは何を残して逝かれますか?