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【第251回】部下と思わなくていい
ベンチマーク代表射場(いば)です。
先日とあるクライアント様のスタッフの方からこんな相談を受けました。
「部下が育たない」「部下がなかなかいう事をきかない」
部下を持つ経営者、管理職あるあるの悩みですが、この悩みは
そもそも相手を「部下」と思っているからこそ起こる悩みです。
「部下は自分のいう事を素直にきくべきだ」
「部下は自分より下の立場だ」
心のどこかにこの考えがあると「自分のいう事をきかせてやろう」と
いう気持ちになり、益々高圧的になり、相手もいう事をきかなくなるから
益々イライラするようになります。
サラリーマン時代私自身も部下を授けられた時
「上司として導いてやるんだ!」「上司たるもの~」の
ように鼻息荒く全力で誰が作ったかも分からない「理想の上司像」に
沿って後輩の指導をしていたのですが、ある時ふと正気に戻りまして
「そもそも不完全な自分が人様を導くといった考え自体がおこがましい」と
いうことに気付きました。
それからというもの、「上司でいさせてもらえているのは後輩たちのお陰」
「役職が付いて責任感のある仕事をさせてもらえているのは自分より年下の世代が入ってくれたお陰」
という当たり前のことに気付かせて頂き、そこからのマネージメントは非常に気軽な気持ちで
やらせてもらえました。
「部下」と思わなくていいんです。
福沢諭吉の学問のすすめ冒頭にもあるように
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言う言葉があるように
自分より下の人なんて一人もいないんです。
上や下ではなくて、「ステージが違うだけ」。
そう考えたら、部下に対してリスペクトする点も見えてくるんじゃない?